塾長の想い　その１１３

2023/08/24

イザータメンチとゾウさん


私がブラジルに住んでいた１０代の頃、
学校（アメリカンスクール）から帰ってくると
母が居間で、一生懸命ポルトガル語を勉強していた。
そして、なにやら話しかけてくる。「◯◯よね？」みたいに。
すると私が「イザータメンチ」と言い、
そこで母が必ず「イザータメンチってなんだっけ？」と聞くのである。
母はなぜ、いつまでたっても、イザータメンチ（その通り、たしかに）を覚えられないのかなと、当時はとても不思議だったのだけど、いま思うと、不思議でもなんでもないんだな。

アメリカンスクールで、先生が、何かあるとExactly（その通り）と言っていたので、
ポルトガル語のexatamenteを覚えることは、私にとっては、とても簡単だったのだ。
母は、白紙の状態から学んでいたので、とても大変だったんだと、今は理解できる。

さて、パンデミック前、広東語を習っていたけど、もう、まったく、全然なに一つ覚えられなかった。
教材も少ないことだし、と北京語に変えた。
さて、北京語も、まったく覚えられないのだ。
挨拶ひとつも。
自分は語学が得意なのだと思い込んでいたので、これはもう、本当にショックです。
そんなとき、
ゾウさん、という言葉をいきなり思い出しました。
なんだ、これは？と思ったら、
広東語で、おはようございます、でした。
ああ、そうか、と
北京語のザオシャンハウが、スッと覚えられました。（いや、5分後には忘れてるかも笑）